先日「沖縄離島旅記録」というメモを見つけました。そう言えば、このブログは「旅」についてあれこれ書こうというのが元々の始まりだったということを思い出しました。その名残が『Wild Journey』という名前でもあります。
それじゃあ、たまには旅の記事でも書こうか。しかも、この沖縄離島旅は本サイトを作ったきっかけともいえる旅なのです。もう4年前くらいのことになりますが、メモを見て思い出したことをつらつらと書いていこうと思います。
相方(だいまれ)とふたりで行った旅です。一週間くらい行ってたような気もしますが、4日間だったようですね。さて、それでは沖縄離島旅のすゝめ、始めます。
0日目、
午後から、難波へ行き、
新海監督の『君の名は。』を見た。
めちゃくちゅ良かったぜ!
そして、その足でネカフェヘ。
そう言えば、前日は『君の名は。』を観に行ったのです。たしか公開初日だったかと思います。当時、新海監督はまだまだ広く名前の知られた監督ではありませんでした。僕たちは『秒速5センチメートル』や『言の葉の庭』などが大好きで、その時も新海さんの最新作だ!と、それならば旅行前に見ていこうとなったのです。「めちゃくちゃ良かったぜ!」と書いていますが、これは僕のクセでして。観た直後はだいたい何でも「こ、これは傑作だ…!」と言ってしまうのです。僕のTwitterを見ていただければ分かりますが、しょっちゅう傑作だ…!と言ってます。何でこんな言い訳をしているかと言うと、荒旅では『君の名は。』以後の新海作品に批判的な論陣を張っているからです。『君の名は。』以後とは、僕たちが勝手に使っている分類ですが、明らかに「セカイ系からシャカイ系へ」あるいは「私小説から社会へ」の転換を見て取れますよね。…かなり、余談が続きますが、せっかくなのでもう少しだけ。僕個人としてはこの転換そのものは好意的に受け取っています。それでも『君の名は。』のラストや、『天気の子』が描く正義には批判的な感想を持っています。皆さんはどうでしょうか。僕は『天気の子』を見てそれはもうめちゃくちゃ感動したんです。「今の東京」がちゃんと描かれている。「僕らの気分」をちゃんと汲み取ってくれている。それは『君の名は。』以前の新海誠に、僕らが感じていた信頼感…つまり、この人は僕らの気持ちをちゃんと分かってくれているという感覚を確かに感じたのです。しかし、それでもこの作品が描く「結末」すなわち「提案」に乗る気にはなれなかった。
初っ端っから脱線が過ぎますね。ここでははこのくらいにしておいて、詳しくは日を改めるとしましょうか。ぜひフォローして続きをお待ちください!ということで、映画を見終わった僕たちはそのままネットカフェで一泊しました。
1日目、
難波のネットカフェで一晩を過ごし、
朝イチで関空へ。
2時間弱のフライトを経て、昼前に新石垣空港に到着。
バスで離島桟橋に向かう(540円)
石垣ドリーム観光でフリーパスを購入(4日間4500円)
その足で竹富島へ。
離島へのフリーパスは他2社も販売していて、
ドリーム観光より、便数は多い模様。
ドリーム観光の利点は船が新しくキレイな点と、
価格が安い点。
飛行機の窓から沖縄の島々が見えたときはものすごく感動しました。何て美しいんだ。はるか上空からでも分かる。「こ、これは絶対やばいやつだ」期待に胸が膨らみます。それはもうパンパンに!
そして、石垣空港に到着。ババン!
石垣島を拠点にすることを決め、さていくつ離島を制覇できるか。まずは、高速ボートのフリーパスを買います。いちいち買っていたらまことにたけーと思いますので、まとめてフリーパスを買いましょう。「便数」「行先の島の数」などによって、お値段は変わります。そうだったと思います(4,5年前の記憶)。僕らはもっともお安いのを買いました。便数は少ないですが、しっかりとスケジュールを組んでおけばこれで充分です。
これが高速ボート。
「青く濁ってて逆に汚い!」とテンション上がりまくってた記憶があります。これが船着場。
竹富島ではレンタサイクルを借りた。
定番の友利サイクル(ドリーム観光の特典で10%割引)
まずは昼食、老舗の竹の子で八重山そば(650円)を食べた。
そして、桟橋と2つの浜へ行き、
魚すげーとか星砂みっけ!とか。
後半は道なき道へ。
険しい未舗装の細道をガタガタと漕いでいき、
3つ目の浜へ。
そんなこともあって、竹富島は終了。
まず最初に行きましたのは竹富島です。
僕は二度目です。と、いうのも、修学旅行が八重山諸島(小浜島、竹富島、西表島)だったのです。良い学校でしょう。朝にシュノーケル、昼にサイクリング、午後はハイキングといった、あまりにもアウトドア過ぎる修学旅行だったので、夜にはみんなぐったりでした。修学旅行定番の恋バナ☆彡なんてする元気もなく、定刻通りにご就寝~という思い出があります。
さて、竹富島ですが、これは実に良い島です。皆さんが思い浮かべる「沖縄らしさ」そのままといった感じです。琉球赤瓦というんでしたっけ。石垣に囲まれた、赤い屋根の家々が実に良い景観を保っています。
実は、竹富島には「竹富島憲章」というものがあります。これは島民が直接参加する形で、あるいは余所者の意見も容れる形で、島の景観や文化・伝統を守り、あるいは活かすという意識を醸成するための決まりです。そうした活動のおかげで、僕たちは素晴らしい体験をさせていただくことができます。離島は観光地じゃありません。生活の場所です。それを充分に意識してリスペクトする気持ちが大切です。※これはどこにでも当てはまることでもあります。そこに暮らしている人がいる。そこで生きている文化がある。僕たちは現地の生態系を脅かす外来生物ではなく、良き余所者であろうとすることが大切なのです!真面目な話をいたしました!
竹富島ではほとんどの人がレンタサイクルを借りて、島内をぐるっと一周します。僕らも高速ボートのフリーパスに付いていた特典を使って、10%割引きで自転車を借りて、まず向かうは、腹ごしらえ。「竹の子」という実に沖縄なお店で、実に沖縄なお食事(八重山そば)をいただきました。
そしていざ島内一周サイクリングへ。
きれいな浜がいくつもあり、いい感じの桟橋がいくつかありました。とっても良かったです(うろ覚え)。
あと浜には子猫がたくさんいました。前に来たときにも結構いたので、まぁ結構いるんでしょう。
星砂がとれる浜なんてのもありました。これは定番ですね。まぁ星砂の正体は、死んだ有孔虫の殻なのですが、星砂をよーく見てみると、うん、死んだ有孔虫の殻って感じの見た目ですよ。ほ、星…?星かぁ?星かぁ。
カップルで見ればそう見えるのかな?
と言った感じです。あとは結構、道なき道を、天下の険道を、それはもう大冒険したような気がいたします。
飛行機で着いたばかり、バスにボートに自転車に、移動に移動を重ねていましたので、一日目はこのくらいにしておこう。日が暮れるころ、石垣島へと帰参いたしました。たでーまー。
石垣島に戻り、地元の定食屋で、
それぞれソーキそば定食、らふてぃー丼定食を注文。
コンビニでビールを買い、石垣島を徘徊。
ネットカフェで就寝(1900円程)
僕は沖縄ではたらふくらふてぃーを食べると決めているんです。ご存知でしょうか。そう、豚の角煮の上位互換です(諸説ありそう)。
定食屋でらふてぃー丼をかっこみ、コンビニでビール(もちろんオリオンビールさ!)を買って、それを飲みつつ、夜の石垣島を散策しました。コンビニはたしかココストアに行ったような気がします。北海道のセイコーマートはまだまだお元気だと伝え聞きますが、ココストアさんはどうでしょうかね。当時も閉店間近のココストアをお見かけしたような気がしますが、まだお元気でやってらっしゃいますでしょうか。ローカルなお店はできるだけ残っていてほしいものですね。さて、夜の石垣島ですが…何も覚えていません。あのね、石垣島って何もないのよ。ほんと何もない(個人の感想です)。と、いうことで、石垣島ですが、これは実に良い島です。一日目終了。本日の宿はネットカフェ。あのですね、こんな阿呆はなかなかいないと思いますが、夏の沖縄は予約してないと宿ないよ。何でこんな当たり前なことを言うのかというと、僕らは何日滞在するかも決めてなければ、何処で泊まるかも決めていなかったのです。「別に野宿でいいじゃん」若いなぁ。
※沖縄では野宿、特に海岸線におけるテント泊などは禁止です。最悪の場合、お縄でしょう。良い子は真似しないようにしましょう。なぜこんな注意をするのかというと、残りの三日間…野宿です…!
2日目、
朝イチの船で西表島大原へ。
バスの1日フリー乗降劵を買い、由布島へ。
西表島から海を歩いて徒歩入島。
満潮時でも1メートルにも水深が満たないようだが、
この日は特に干潮に向かっていくタイミングで渡ったので浅かった。
ムツゴロウやハゼゴロウ(そんなものはいない)とふれ合いながら、
400メートルを歩いて入島。
2日目にまず行ったのは西表島が大原です。
たしか高速ボートが止まる港が二つあるんですよ。たぶん。西表島はとてもデカいので。バスとか使って移動してください。ここでも、というか旅では基本的にまずフリーパスやお得な乗車券を探したほうがいいです。僕が知る限り最強のそれは東京メトロ24時間券です。24時間、つまり日を跨いでも使えるうえに、東京メトロ全線が乗り放題なので、都外にも出れます。それでお値段、なんと600円!はっきり言って破格値でしょう。あとは、青春18きっぷですよね。値段は確か1万2000円くらい?だったかと思います。5日間、日本全国のJR線の快速までが乗り放題というものです。が、これ意外と知られていない印象があるのですが、金券ショップでばら売りされています。つまり、5日間分あるうちの1日分だけとか2日分だけという買い方が出来るんです。時期によって値段は変動しますが、はっきり言って、ばら売りはお得感に磨きがかかりますよね。
話を戻しましょう。西表島でまず行ったのは由布島です。と言ったら、若干意味が分かりませんが、由布島というのは、西表島からわずか400メートルくらいのところにあり、満潮時でも水深が1メートルくらいなので、潮次第では徒歩入島が可能なのです。徒歩入島…ってなんか良いですね。水牛が引く馬車(馬車?)に乗って入島することも出来ます。でも、なんかせっかくなので徒歩入島しよう。徒歩入島。カッコイイ。
ちなみに水牛車はこんなん。
こんな感じでズラーっと並んでます。
実に絵になる光景ですねぇ。
ムツゴロウとか小魚とかめっちゃいました。「ハゼゴロウ」ってメモはなんだろう。たぶんなんか「ムツゴロウおるで」「ハゼゴロウもおるよ」というしょうもないことを言って、ツボったんだと思います。わざわざメモを取るくらいツボったんだろうと思うのですが、旅の魔法か、箸が転がるお年頃のせいなのか、よく分かりませんが、まぁなんかこういうの生っぽくて良いですよね。と思ったんで原文ママのせてます。このしょうもなさ無意味さがライブ感です。
こいつがハゼゴロウです(違)。
※車両が往来したりもするんですが、
こりゃまるで災害だ。
そんなこんなで由布島に到着です。
水牛が水に浸かっているのを見て
「だから水牛って言うんやなぁ」とアホっぽい事を言いながら
島内散歩。
途中、入園劵(600円)と引き換えでジュースをいただき、
蝶々園で黄金色の蛹を見たり、
旧小学校跡や貝殻館を見て、海を見て
だいたい2時間くらい回ってわりと満足。
そして、星砂の浜へ。
竹富島より星砂がたくさんあった。
水牛って、牛が水に浸かっているから、「だから水牛って言うんやなぁ」
…これも当時の僕ら的には「ウケるw」って感じだったんでしょうか。これもまたライブ感があって良いメモですね。四年後掘り起こすと、こんなにも困惑させられるとは。旅のメモは残すべきですよ。
さて、由布島ですが、これは実に良い島です。実にノスタルジーな感じでしたね。旧小学校跡とか見たから、なおさらそう思うのかもしれませんが、かつては今よりも人がいたんだろうなぁとノスタルジックな感傷に浸らせる空気感のようなものを感じました。蝶々園では黄金のさなぎも見れますよ。
念を送って羽化させました。
「ノスタルジックな島に黄金のさなぎ」という字面はなんだか実に物語性がありますね。由布島は2時間くらい回ったようです。おそらくそれくらいで回りつくせる、そういったサイズ感の島でした。浜はキレイですよ。もうどこ行ってもきれいよ。そして、地味にここにも星砂がありました。死んだ有孔虫の殻みたいな形をしていました。
潜って魚と戯れてたら、だいまれくんが珊瑚で足を負傷。
素足で珊瑚の海に潜る愚行。
せっかく驚くほど近いキョリで色とりどりな魚がたくさん見れたのに。
あ、夕日がきれい。とかやってたら、
気づいたらバスがない。
宿もない。飯屋もない。歩こう、港まで。
6キロメートルある模様。腹へった。
けど、店がない。人もいない。灯りもない。そもそも電灯がない。
そんな時、道の傍らの祠のようなものの中に、
月桃もち1つ100円を発見。飢えをしのぐ。
ちなみに僕が以前に来たときはカヌーに乗りました。マングローブの汽水域(海水と淡水が交じり合う)で、カヌーに乗り乗り大冒険。これが結構難しい。舵のとり方、バランスのとり方、マングローブに引っかかったりしたときに、はてさてどう脱出すれば良いのやら、といった感じで。少し料金はかかりますが、やって損はないです。少なくてもカップルでアヒルボートに乗るよりかは随分と楽しいはずです。
山を登り滝のすぐそばハートの穴を見つけたりもしましたよ。
話を戻し、浜ですが、本当にきれいです。
水中で撮影ができるアイテムを持って行っていたので、潜って魚たちの動画を撮ったりしていると…相方がけがをしました。
あろうことかビーサンも何も履かずに海に入っていたのです。これはとんだおバカさんですわ。そうこうしてるうちに夕日の時刻となりました。夕日と海。これは…映える(ルビ:ばえる)。しばし、撮影会。めっちゃいい感じに撮るぞ~
とやっていたら、完全に日が暮れてバスがなくなりました。この時の僕らには知る由もありませんでしたが、これが恐怖の始まりだったのです。港までのキョリをグーグルマップで調べてみると、6キロある模様。大したことないっちゃないが、まる一日歩き回り泳ぎ尽くし騒ぎまくったのです。結構、限界でした。そして、もうひとつ日の暮れかけに限界を迎えようとしていたのが、スマホの充電です。
西表島という離島界の大都会でも、夜になると闇です。電灯もない。車も通らず、人もいない。そして、ついには僕たちのスマホも力尽き、明かりを失ってしまうことになるのです。そして、同時に迫り来たるは空腹でした。ここで、死ぬのか…?そんな時でした。祠のようなものの中に月桃もち(1つ100円)を見つけたのは。その美味いことこの上なし。ぜひ皆さんも西表島に行きました際には、ぜひ島内のどこかの道の傍にある無人販売所の月桃もちを探して食べてみてください。
ふと空を見上げると満天の星空。
君の声が響いてもいいような綺麗な夜。
天の川がしっかりと視認でき、流れ星が無数に飛び交っていた。
もう流れ星が流れてるのがデフォルトってくらいに。
そう言えば星砂の浜で少ししゃべったおじさん、40歳で西表歴14年のマンゴーやパイン、野菜などを栽培している農家のおじさんと、港で再会。
深夜の港で、流れ星を肴にビールを飲む。
俺のおごりで←
言ってることの6-7割何言ってるかよく分からんかったんは訛りのせいだけじゃないはず。そうしているうちに…
でも、こういうのが旅の醍醐味。
酔いつつ野宿。良い子は真似しない。
さて、「この時の僕らには知る由も…」という煽りを入れたのは、先ほどのエピソードの振りではありません。
これからお話しするエピソードの振りです。
月桃もちで命を繋いだ僕らは、ついに港に到着することが出来ました。今日はここが僕らの宿です(野宿)。
さてさて、道中はなにも苦労だけじゃありませんでした。といいますのは、離島の夜空はハンパないのです。それは見事な天の川がくっきりと見えるだけではなく、なんと流れ星が絶え間なく流れ続けているのです。一晩あれば大抵の願い事はすべて叶え尽くしてしまうんじゃないでしょうか。
「あ、流れ星!」
「え、どこどこ!」
「ほらそこだよ、そこ!」
「見逃しちゃった〜悔しい!」
という会話などする余地がない。満天を埋め尽くさんばかりの流星の雨!圧倒的流星夜!
そうしてキャッキャと夜空を眺めていると、
「ねぁ君たち島の子じゃないよね?もっと星空がきれいに見える場所を知ってるよ。連れていってあげようか」と話しかけてきたのは、なんと!髪はカラスの濡れ羽色、肌は麦の黄金色、眉は遠山のかすみのよう、瞳はうるしの点を打ったようでいて、鼻筋通って形よく、口元しまって歯並びよく、珍魚落雁、閉月羞花の面持ちしたる琉球美人…ではなく、マンゴー農家のおっちゃんでした。それが現実の悲しいところ。
ですが一期一会の縁なれば「喜んで!」とご一緒しました。
途中でお酒を買いまして「ほら、ここなら星がきれいにみえるゾ~」っと満天の星空の下、お酒を飲み飲み、大いに語らいましたとさ。
そして、おっちゃん、お酒が回ってきたのでしょうか。「良い夜だ」と言いいながら、肩を組み組み、手を握り、終いには指を絡めて恋人繋ぎ。お気づきでしょうか。これこそが僕らが知る由もなかった恐怖です。
出会えば兄弟うちなーぐち。だが、穴兄弟になるのは話が違うぞ!(これは少し意味が違いますが)。しかも相方、気付くのが早かった。僕が恋人繋ぎを解こうと悪戦苦闘している時には、既に絶妙なポジション取りを完了していました。あぁ!しまった!
僕はインフレ気味の流れ星に願いました。早く、早く夜が明けてくれ〜!
昼間に煌めく碧い海、夕日が照らす紅い海、星夜が溶け込む黒い海。西表の美しい海の三つの顔を見ることができました。結果オーライ、お釣りが来るぜ。この景色は忘れねえよ。ということで、西表島ですが、これは実に良い島でした。
3日目、
早朝に起床。
10時20分の鳩間島行き高速フェリーに乗船。
着いた瞬間悟りました。この海、格が違う。
比類なき透明度、さすが瑠璃の島。
飯屋はまだ開店してなかったので、
空腹を堪えて、一足先に海へ。洞窟へ。
と思ったのだが、絶対道まちがえた的獣道に迷いこみ、
牛を熊と見間違えて超ビビる。
なんだ、牛か~、、、え、牛?!
鳩間の道は生き物の気配が色濃い。
舗装された人間の道には滅多に出てこないけど、
山羊やトカゲ、カニなんかは茂みの間に、
もしくは人がいないビーチにいたりした。
3日目は今回のメインと言って差し支えない。珊瑚礁で出来た島、瑠璃の島、鳩間島です。 高速ボートが着岸するより早くどーっと視界に入り込んで来たるは次元の違う瑠璃の海。まずは腹拵えと思いましたが、10時20分現在どこの店も開いてなかったので、それじゃあ先に泳ぎに行くか。せっかくなのでめちゃくちゃに良いスポットを見つけるぞと意気込み、草をかき分け歩きに歩き、迷いました。しかも、この島、特に生き物の気配が濃い。草むらからザザッ!と音がして、恐る恐るのぞき込むと…大きくて黒い生き物が。熊だ!終わった…ここで、死ぬのか…?と思いましたら、牛でした。何だ、牛か~ビビらせんなよ~……え、野生の方ですか?ということがありました。他にも「でっけーカニ!」「かわいいトカゲ!」と騒ぎましたる都会っ子。カニやトカゲくらい町にもいるでしょうよ。そうするうちに、獣道を抜けてついに浜に出ました。海だー!と走っていこうとしましたら、何かいます。恐る恐るのぞき込むと…山羊さんでした。
何だ、山羊か~ビビらせんなよ~え、野生の方ですか?田舎では普通のことなんでしょうか。野生の牛に、野生の山羊。放し飼い?と、まぁここの浜辺は先客に譲りまして、他をあたることにしました。
といってる間に獣道を抜け、外若浜に着いた。
自分たち以外に人はおらず、
岩と岩に区切られた砂浜はさながらプライベートビーチのようだった。
かなり遠くまで遠浅で、サーフィンすると気持ち良さそうな波が打ちつけ、
透明度抜群の海には表情豊かな珊瑚や魚たち。
そして、外若浜という浜に着きました。
人っ子一人おらず、このロケーションを独り占めです。これは素晴らしいプライベートビーチだ。
もはや余計な修飾語は不要でしょう。見てください。どこまでも続きそうな遠浅の海。瑠璃色の海!
遠くから島の方を眺めてみると、下のように天然の個室みたくなっていました。最高じゃないか。
のような具合で海を満喫していたら、
なんと全ての店で昼飯は完売しており、昼は抜きに。
しばしシャワーを借りたお店で涼み、ビールなどを飲んだりして
4時過ぎの船で石垣に戻った。
1日目に行った定食屋で夕食を。この日最初のごはん。
この日も港で野宿。
流れ星が流れていたが、そんなことはもうどうでも良かった。
鳩間島、最高かよ。と思っていたのですが、時刻は12時半頃でしょうか。ひとまず飯でも食い行くか。ということで港の方に戻ってみると「完売」「閉店」「営業時間外」空いている店がひとつもありません!あまり観光地化されていない離島などはこういう落とし穴があります。お気をつけください!
何とかビール(もちろんオリオンビールさ!)だけ確保して空腹を凌ぎます。
そんなこんなで、鳩間島ですが、これは実に良い島でした。
石垣島に帰参しまして、定食屋でやっとのことありつけた、らふてぃー丼をかっこみ、港で野宿。この日も流れ星が流れていましたが、もうそんなことはどうでも良くなっていました。僕らは流れ星に飽きたのです。流れ星に飽きるという経験はなかなか出来ませんよ。
4日目、
6時過ぎに起床し、ファミマにスマホの充電にいく。
すごい親切で、長居を快諾してくれた。
野宿で切れかかっていた充電を補充。
この旅で、もっとも苦労したのはスマホの充電です。見るものすべてを写真に撮りますので、充電の減りがとても早い。食事処やコンビニなどで充電をするのですが、離島の方々はとても親切ですね。満充電になるまでおったらええんよ、と言ってくれることが多かったです。
9時20分の船で、黒島へ。
牛の放牧地などを横目に人のいない道を散歩。
山羊の発音について議論している内に伊古桟橋に到着。
港までの帰り道はトラックの荷台に乗せてもらいすいすーい。
行きの暑さ、長さが嘘のよう。
最終日にまず行ったのは黒島です。
この黒島ですが、牛の養育頭数が島民の10倍を超える「牛の島」です。石垣牛などのブランド牛の素牛となります。ですので島の大部分が牧場になっています。島内、牛だらけです。また、島の形がハート型なので、ハートアイランドと呼ばれたりもします。なのでカップルで行ってみてはどーでしょーかー。
これが伊古桟橋です。まるで海を歩いてるようだ…ってな感じでよく言われます。黒島の目玉スポットです。はい。
「山羊の発音について議論して」というメモはまったく覚えていません。はて山羊の発音に議論の余地があるんでしょうか…。
そう言えば、道中で臨戦態勢のハブを見ました。ハブはわりと好戦的なので見つけたら一定の距離を取りましょう。
さて、港から伊古桟橋まではそこそこキョリがあります。歩いて帰るのはめんどくさいなーと思っていると、島民の方がトラックの荷台に乗せてくれました。旅っぽい!すごく旅っぽい!
ということで、黒島ですが、これは実に良い島でした。
一旦、石垣に戻り、1時40分の船で小浜島へ。
これで石垣島、竹富島、西表島、由布島、鳩間島、黒島、小浜島の計7島に上陸。
八重山諸島の大方を制覇。
最後に行ったのは小浜島です。これで石垣島、竹富島、西表島、由布島、鳩間島、黒島、小浜島の合計7島を巡りました。次は波照間島や与那国島にも行きたいです。
小浜島では外間くんが戦線離脱。
一人レンタサイクル(1時間300円)を借り、製糖工場を曲がった所の坂道をぜーぜーはーはー言いながら登りきった先の景色は壮観。
かなり遠くまでまっすぐ伸びる道。登りきった道の方を振り向けば眼下に海が見渡せる。
その道をまっすぐ行くと海抜99メートルの大岳があり、291段の階段を登りきると、海や集落、サトウキビ畑などの爽快なパノラマ風景を一望できる。
登った甲斐あり。
相方が戦線離脱しました←
意外と体力ないんですわ(呆)。港で休んでる〜とのことなので、僕ひとりでレンタサイクル(ママチャリ)を借りまして、坂だらけの島内巡りへ出発!
大岳という小さな山があります。その階段を291段ほど登りますと…ババン!
島内をぐるっと見渡せる絶景スポットです。眼下には海や集落、サトウキビ畑などが広がっています。
そして、また自転車をこぎ、集落に入って突き当たりを右に曲がると、
ちゅらさん(朝ドラ)で有名なこはぐら荘があった。
そして、その道を引き返しそのまままっすぐ行くと、
またまた、ちゅらさんで有名なえりぃが走っていたあの道、
シュガーロードがある。
北海道を彷彿とさせるどこまでも続くようなまっすぐの道をサトウキビが囲み、
海や牛の牧草地を見渡せる道。
高低差があり、自転車で走ると本当に気持ちがいい。
まるでサトウキビに吸い込まれるかのような感覚。
また、小浜島はNHK連続テレビ小説『ちゅらさん』のロケ地でもあります。民宿こはぐら荘として使用された家屋(現在は住人がいますので、写真などは許可を取りましょう)がまだ残っています。作中通りの看板がかかっています。また、えりぃの通学路「シュガーロード」もあります。
北海道の道のようにずーっとまっすぐ続いています。道の両側をサトウキビ畑が囲みますので、シュガーロードです。えりぃのように自転車でスーッと漕ぐと、めちゃくちゃ気持ちが良いです。
高低差があるので、青い海とサトウキビ畑、牛の牧草地などを見下ろしながら、この長い長い下り坂を〜ひとりで下っていきます。「まるでサトウキビに吸い込まれるよう」とメモに書いていますが、本当にそんな感じで。爽快感があるだけでなく、非日常感もあって、最高です。
ブレーキいっぱい握りしめてゆっくりゆっくり下っていくよりも、ひとりでそこそこスピード出して下ってく方がおすすめですよ。
カップルより独り身の方が楽しめます。
あとは、修学旅行で泊まったリゾート・はいむるぶしに寄ってから
港に戻った。
しばし、レンタサイクル屋のおばちゃんと話をしてから、
船に乗り、石垣へ。
あとは修学旅行の思い出の場所を巡り、高校時代の色んなことに思いを馳せまして、この旅もいよいよおしまいです。
小浜島ですが、これは実に良い島です。
そして、バスに乗り空港へ。
空港の近くで野宿。ポケモンGOにビビる。
タクシー運転手のおじさんから、夜食(蜂蜜パン)を恵んでもらう。
そして、台風の影響もなく、無事に大阪へカムバック!
いよいよ帰阪しようということになりまして、石垣空港を一晩の宿として、明くる朝の飛行機を取りました。しかし、最後の最後に、最大の事件が起こったのです。
石垣空港は「営業時間22時まで」という衝撃の事実!追い出されました。関空に慣れていた都会っ子、地方空港の罠にはまります。石垣空港は辺鄙な場所にありまして、その辺で野宿する羽目になりました。そして、守衛さんが門を閉める際に、ひと言。「この辺、ハブでるから」
…。
相方と背中を預けるようにして、一晩を明かすことに。「血清もないから」
そんなこと言われて寝れるか!ということで暇つぶしに、当時流行っていたポケモンGOを起動しましたら…
近くにいるポケモンを知らせる欄に、アーボが出てきました。
シャレになんねー!
そしたら、相方が「痛っ」
あ、終わった
と思いまして、「やられたか?」
「いや、分からねぇ」
スマホのライトであたりを照らすと
すっごい小さなサソリが。僕は無言で検索しました。
南西諸島 サソリ 死ぬ
死なないようです。良かった良かった。
ということがありました。旅の最後に、良い話のネタも出来ましたので良しとしましょう、ということで、今回の旅はこれにておしまい。
※そう言えば、ちょうどこの時期に沖縄本島には台風が来ていました。きっと相方が雨男なので(生まれ持って運がないので←)、台風を呼び寄せたのでしょう。しかし、僕が晴れ男なので八重山諸島は小雨すら降りませんでした。海も写真の通り、とても澄んでいてきれいでした。沖縄に行く際は、台風にも気を付けなければいけませんね。ということでおさらいです。沖縄で気を付けるべき5つのこと。
1.野宿は厳禁
2.ハブに注意
3.飲食店の営業時間
4.台風の接近
5.マンゴー農家のおっちゃん
これで何となく落ちましたか?終わりです。
その他の風景
・バナナがありました
・戦艦(輸送艦?)がいました
・竹の子のマスコット?
・大きなカエル
・青色の小魚が泳いでいます
・水に浸からない方の牛
おしまい。